霊長類研究 Supplement
第24回日本霊長類学会大会
セッションID: P-11
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ポスター発表
ニホンザルにおける消化管内容物滞留時間の測定
*澤田 晶子坂口 英半谷 吾郎
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抄録
霊長類の食性は体の大きさと密接に関係しており、大型のものほど植物食の傾向が強い。これは、大型動物の消化管の構造機能が、繊維含有量の高い食物を消化するのに適応しているからである。これまでの研究では異種間比較に焦点が当てられており、同種内での体格差を考慮した研究はほとんどない。そこで、体格や性別の異なるニホンザル個体における食物中の繊維含有量と消化率との関連性を比較することで、同種内でも同様の傾向が見られるのか明らかにする。本研究では、その前段階として、ニホンザルの消化管内容物滞留時間を測定した。実験対象であるニホンザルのオトナオス4個体に液相マーカー(Co-EDTA) および固相マーカー(CrCWC) を投与し、その後の糞中マーカー濃度の経時変化から、腸管内を移行する内容物(食物)の通過速度やパターンを調べた。一般的に、消化管内に留まる時間が長くなるほど繊維成分の消化は進む。また、消化管内容物移行時間における摂取食物の質および量の影響を検証するため、給餌内容を変えて実験を行った。今後は、実験対象をオトナメス、ワカモノ、コドモに変えて同様の実験を実施し、体格差・性差を検証する。
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© 2008 日本霊長類学会
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