霊長類研究 Supplement
第25回日本霊長類学会大会
セッションID: B-1-3
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口頭発表
ラオス中西部と南部におけるマカク分布パターン:棲み分けと境界
*濱田 穣PATHOUMTHONG SithidethKINGSADA Phouthone栗田 博之MALAIVIJITNOND Suchinda
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抄録
【目的】5種のマカク(Macaca mulatta, M. arctoides, M. fascicularis, M. assamensis, and M. nemestrina leonina)はインドシナ半島で広域に同所性もしくは側所性に分布している。それらの多くは,実際には棲分けていると推測される。これら5種の分布するラオス人民民主共和国は(Duckworth et al., 1999),分布パターンを明らかにするための良いフィールドである。聞き取りと直接観察調査によってパターンを抽出し,マカク進化への含意を考察する。
【方法】ラオス中西部ではVientiane県で,南部ではSavannakhet県以南で,道路沿いの集落でマカクとそれ以外の霊長類について,聞き取り調査を実施し情報を収集した:生息種,生息地環境,豊富さ,農業被害の有無と防除法などについて。ペットにつては,観察とともに,捕獲場所・捕獲者・捕獲方法などを聞き取った。
【結果および考察】中西部では,アッサムモンキー,ブタオザル,ベニガオザルが山岳地,特に石灰岩の切り立った山をもつ多くの地点で確認されたが,アカゲザルについては,確認された地点はごく少数であった。一方,メコン河近くの河辺林では,アカゲザルとブタオザルが比較的多く報告された。南部では,国境付近(北緯14.5度近辺,隣国カンボジアの分布は不明)までアカゲザルが分布し,カニクイザルは北緯15.5度まで分布し,2種の分布は重複している。これら2種は,局所的には同所分布ではなく,カニクイザルはメコン河支流の河辺林に多い傾向がある。アッサムモンキーはサイ・プー・ルアン(アンナム)山脈の山地林に北緯15.2度まで分布し,一方,ブタオザルは,山地林のみならず,メコン河流域の乾燥林や撹乱をうけた林にも広く分布している。ベニガオザルはこれら2種の分布パターンの中間で,山地林に多い傾向がある。これらの分布パターンに関して,各マカク種の系統地理学モデル(特に分散の)とあわせて考察する。
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© 2009 日本霊長類学会
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