霊長類研究 Supplement
第25回日本霊長類学会大会
セッションID: P-37
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ポスター発表
タンザニアの国立公園外におけるチンパンジーの生息密度
*吉川 翠小川 秀司坂巻 哲也伊谷 原一
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抄録
タンザニアにおけるチンパンジー(Pan troglodytes)の生息域として,これまでGombe,Lilanshimba,Ugalla,Masito,Mukuyu,Mahale,Karobwa,Wansisiが報告されている。さらに1996年にタンザニア南西部に位置するLwaziにて生息が確認された。本研究ではこれら生息域のうち,国立公園外にあたるLilanshimba,Ugalla,Masito,Mukuyu,Karobwa,Wansisi,Lwaziの7地域において生息推定密度を算出したため報告する。なお,この地域の生息密度報告は,1960年代のものはあるものの最近の報告としてはほとんどない状況である。
調査では,各地域の様々な植生の場所を踏査し,発見ベッドとセンサスラインの距離などを記録した。これら収集した情報から,Distance 5.0をもちいて生息密度の推定をおこなった。
調査方法が異なるため直接的な比較はおこなえないが,Lilanshimba,Mukuyu,Karobwa,Wansisiでは1960年代の密度報告を大きく下回わる傾向があった。また1996年の調査にて生息の確認されたLwaziの密度も低かった。これら調査地域では,伐採や密猟,難民キャンプの建設がおこなわれており,これにより個体密度の減少がおきている可能性が考えられる。
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© 2009 日本霊長類学会
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