霊長類研究 Supplement
第30回日本霊長類学会大会
セッションID: P2
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ポスター発表
コモンマーモセット下肢骨格筋の肉眼解剖学的解析
*荒川 高光*寺島 俊雄
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抄録
コモンマーモセット(Callithrix jacchus)は実験動物として広く用いられているが、その骨格筋に関する情報は乏しい。広鼻猿類(新世界ザル)オマキザル科に属し、樹上性の小型霊長類であるコモンマーモセットの骨格筋の形態学的情報は、系統発生学的に重要な意義を持つ可能性がある。そこで今回は下肢骨格筋に対象を絞り、下肢骨格筋の形態と支配神経の観察を試みた。実験殺後のコモンマーモセットを用いた。肉眼または実体顕微鏡下で、大腿より遠位の剖出を行った。以下、ヒトとの相違点について気づいたことを述べる。
縫工筋は扁平で、幅が一定のまま脛骨近位前面へ停止した。その遠位部では浅層に薄筋、深層に半腱様筋が停止した。縫工筋と薄筋の間から、大腿動脈・神経から分岐した伏在動脈・神経が現れ、下腿内側部を下行した。長内転筋と大内転筋の境界は不明瞭であった。大内転筋の閉鎖神経支配の筋束と脛骨神経支配の筋束の間を、大腿動脈が前方から後方へと通り抜けていた。下腿では、腓腹神経が脛骨神経の束から分かれ、足底筋の下方、踵骨腱の浅層を内側上方から外側下方へ走行した。本神経は脛骨神経へ交通する枝と、外果の下方を回って足部の外側に達する枝に分かれていた。足底筋と腓腹筋外側頭の分離は困難であった。踵骨腱の浅層に足底筋腱が混ざり、この共同の停止腱の深層の一部が踵骨隆起へと付着しながら、浅層は足底腱膜へと連続した。
今後、例数を増やすとともに、支配神経を付けたままで骨格筋を取り外し、さらに詳細に解析を試みたい。
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© 2014 日本霊長類学会
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