霊長類研究 Supplement
第34回日本霊長類学会大会
セッションID: HP02
会議情報

高校生ポスター発表
京都市動物園における霊長類学初歩実習の活動報告:北野高校の取り組みⅥ
*江草 安珠奥村 穂川畑 明子川本 明穂工代 剛森田 真白
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

2015年度より,北野高校の高校生と京都大学の学部生が,京都大学リーディング大学院霊長類学・ワイルドライフサイエンスの霊長類学初歩実習として,京都市動物園にて霊長類の観察を行っている。今年は4年目を迎え,北野高校の生徒6名が新たに4期生として実習に参加している。対象種は1歳から6歳のコドモがいる霊長類3種とした。チンパンジー(Pan troglodytes)はコドモ1個体とオトナ4個体,ゴリラ(Gorilla gorilla)はコドモ1個体とオトナ2個体,そしてマンドリル(Mandrillus sphinx)はコドモ2個体,オトナ2個体で構成されていた。本実習では,高校生自身が予備観察を通して計4つの観察テーマを設定し,月に1-2回,各3-4時間の観察実習時間を設けてデータを収集した。1つめのテーマである「マンドリルの顔の向きとその後の行動の関係」では,首を動かした結果の顔の向きとその後の行動の対応があるかを調べることを目的とし,顔の向きとその際の視線の対象,その後の行動をフォーカルサンプリングで記録した。2つめのテーマである「チンパンジーが四足歩行以外の移動方法をとる目的」では,四足歩行以外の移動方法が発生する理由や,その個体差および年齢差を調査することを目的とし,移動方法と移動後の行動をフォーカルサンプリングで記録した。3つめのテーマである「チンパンジー・ゴリラ・マンドリルの個体間関係」では,対象3種それぞれの個体間関係の考察やその種間比較を行うことを目的とし,社会的行動を行動サンプリングで,各個体の最近接個体をスキャンサンプリングで,それぞれ記録した。本発表では,これまでの観察結果をまとめて報告する。この実習は今後も継続し,長期観察により興味深い結果が得られることが期待される。

著者関連情報
© 2018 日本霊長類学会
前の記事 次の記事
feedback
Top