霊長類研究 Supplement
第39回日本霊長類学会大会
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ポスター発表
テナガザルiPS細胞を用いた肢芽間葉系細胞分化誘導法の検討
濱嵜 裕介今村 公紀
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p. 48-49

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抄録

テナガザル類に共通して見られる長い上肢は、洗練されたブラキエーションへの適応的な形態である。四肢の発生は胚発生初期に現れる肢芽に由来しており、肢芽間葉系細胞の増殖や軟骨内骨化といった過程を経て四肢骨が形成される。テナガザルの上肢伸長には、こうした四肢発生過程における遺伝子発現制御機構の進化が寄与していると推測されるが、テナガザルにおいては発生過程の解析は困難であり、上肢伸長をもたらした分子基盤は不明である。本研究では、テナガザルiPS細胞から肢芽間葉系細胞を分化誘導することで、上肢伸長機構を明らかにすることを目的とした。これまでに我々は、シロテテナガザル(Hylobates lar)およびフクロテナガザル(Symphalangus syndactylus)の線維芽細胞にステルス型RNAベクターを用いて初期化因子を導入することで、テナガザルiPS細胞の作製に成功した。現在、これらのテナガザルiPS細胞を用いて、肢芽間葉系細胞の分化誘導系の構築を進めている。本発表では、その現況と今後の展望について報告する。

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