抄録
周防灘北部に位置する宇部港では入港船舶の大型化に対応するため, 港内泊地から約5km沖合におよぶ水深13mの航路整備が進められている. しかし, 水深10m以下の比較的浅い海域を湊深して航路を整備するため, 周辺海域からの土砂の移動による航路の埋没が懸念されている. 本研究では, 航路埋没の対策に向けて重要となる, 周辺土砂の移動特性の把握を行うため, 流況および濁度測定を中心とする現地観測を実施し, 航路沖合部において潮汐流の作用による底質の移動が顕著に生じていることを明らかとした. また, これら底質移動現象の再現を目的とした数値シミュレーションを行い, 現地データとの比較を通じて検証を行った.