抄録
黒部川河口の前面海域は海底勾配が1/5程度の急峻な海底地形である. この海岸において崖崩れのように発生する地形変化を継続的な詳細地形測量の解析により捉えた. 崩落実態及び崩落に至る堆積過程に関する得られた知見は以下のとおりである.(1) 水深10~40m程度の大水深において経年的な堆積と土砂崩落による侵食を繰り返しており, 崩落が生じる限界勾配は当海岸では1/2程度である.(2) 観測された崩壊の土砂量は20万m3に達しており, 当海岸の沿岸漂砂量よりも1オーダー大きい.(3) 河口左岸から沿岸方向南側に500m程度以上離れると (1) のような堆積-侵食が生じていない.