抄録
コンピュータ制御によって自律飛行する無人航空機はドローンと呼ばれ、軍事用,天候観察,農薬散布など幅広く使用されている.しかし,ドローンには落下事故というリスクがある.本研究では,落下事故に繋がる要因の一つであるモーター温度による故障に着目した.
本研究では,一つ目にモーターにとって異常とされる温度下での使用を防ぐことを目的として異常検知システムを構築する.この対策システムの実装により失敗が許されない環境での使用や,事故が多い手動操作から自動運転への転換が活発になると考えられる.
また二つ目にモーターの温度上昇度の急激な増加への対策を目的として,モーターの温度上昇度によってドローンの速度を調整するシステムを実装する.このシステムによって,容易にモーター温度が上昇しないようにする.このアルゴリズムは従来の異常検知のアルゴリズム[1]とは異なり,異常と判断するための閾値をリアルタイムで動的に変化することができる.