建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
石狩川下流の開発と堤防整備の歴史について
瀬川 明久港 高学吉川 勝秀
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2008 年 15 巻 p. 429-440

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抄録

石狩川下流の石狩平野は、ほぼ全域が泥炭性軟弱地盤の氾濫原である。この平野開発は、明治初期から北海道開発の重点施策とされ、幾多の開発計画が策定されて進められた。
一方、地域社会からは、大雪や洪水などによる災害への安全基盤として堤防などの早期整備が強く要請されていたが、当初から農地開発や堤防などの社会資本整備は遅延し、戦後になって漸く安定的に進行している。この遅延要因は、気象や地形地質などの自然特性の他、戦争に伴う緊縮財政の影響などであり、堤防は現在も完成断面を目標に整備途上である。
本論文は、この開発と堤防整備について、地形地質の特性分析と共に、開発計画と堤防整備、及び土地利用と堤防整備に関わる歴史的な考証を行った。この考証に基づき、氾濫原開発と堤防整備の動向及び堤防決壊を想定した氾濫状況分析を行い、堤防の役割と問題を考察した。その結果、氾濫原の安全確保は、連続堤防の弱点解消が有効な対策であることを述べ、これらから、今後の堤防整備と安全確保に関わる新しい考え方を示した。

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