建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
社会資本整備における合意形成円滑化のための手法と適用方法
-紛争アセスメント及びメディエーション-
山口 行一溝口 宏樹重高 浩一
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2008 年 15 巻 p. 51-60

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抄録

わが国の社会資本整備においては, 近年, 事業分野横断的に、構想段階から住民参加の機会を確保することにより、計画検討に透明性・公平性を確保し、住民意見を反映した円滑な事業実施が努められている。一方で、そうした場合でも利害対立が生じ、依然として事業が長期化する場合もある。こうした住民参加の取り組みでは、通常のコミュニケーションが利害関係者間で成立しなくなっていることがあるが、利害関係者が社会全体の不利益について認識し、議論により問題解決を図りたいと望んでいる場合であっても、議論を再開し合意形成を試みる手法が確立されていない状況である。そこで本研究では、構想段階において、利害関係者間で通常のパブリック・インボルブメントなどの住民参加手法ではコミュニケーションが成立しなくなった場合、及び成立しなくなることが予見される場合に導入する社会的な合意形成を促進するための手法とその適用方法を提案する。具体には、紛争アセスメントとメディエーション手法の提案であり、両手法は、現行のわが国の社会資本整備の住民参加制度下では、実施体制の確保などが困難であるため、本稿では、実務に資する適用方法を提案している。

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