2007 年 29 巻 p. 331-335
本研究では, 液状化強度のばらつきをランダム場理論で表現し, 数値極限解析を用いたモンテカルロ・シミュレーションを行うことで, 液状化の局所性を考慮した地震時における液状化地盤の支持力解析を行った. その結果を用いて, 液状化部の割合が支持力係数および破壊モードに与える影響について, 確率統計的に考察した. 得られた結論をまとめると以下のようになる. 1) 局所的な液状化を考慮した地盤において, 水平震度および液状化部の割合が増加すると, 地盤の支持力は大きく減少する. 2) 地震時および液状化時の地盤の支持力係数は, 対数正規分布で近似できる. 3) 液状化の局所化のパターンは, 液状化時の地盤の支持力および破壊モードに大きな影響を与える.