都市の有機物資源循環を評価するために, まず食物由来物質循環とそれに伴って直接・間接に投入される化石燃料及び環境負荷について考察した。その上で福岡市を対象に, 食物由来物質循環として, 都市の炭素及び窒素循環を解明した。また, これに付随して直接・間接的に排出されるCO2, T-Nを定量化した。これら3つの物質循環をもとに, 都市の資源循環指標群を提案した。具体的には, 都市生活者1人を基準とした炭素循環効率指標, 資源循環の健全性を表す指標, 資源循環に伴う環境負荷を表す指標, 循環の輪の大きさを表す指標を提案した。その適用例として, 具体的な対策を導入した場合のシナリオ分析を行った。