セメント製造は焼成・粉砕工程で多量のエネルギーを消費するため, 多量のCO2が発生する. 一方, 石炭火力発電及び粗鋼生産の副産物として産出されるフライアヅシュや高炉スラグを混合セメントの混合材として使用することにより, 石灰石の使用量や, エネルギーの消費量を節約でき, CO2排出量を減らすことができる。本研究では, 混合セメントの利用拡大による環境負荷低減効果を定量的に評価するために, 副産物の各セメント工場への運搬量を考慮した副産物リサイクル計画モデルを確立する。本モデルは地理情報システム (GIS) と最適化手法を用いて実行される。また環境税の導入が混合セメントの利用促進に与える影響についても検討を行う。