日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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症例報告
自作器具が原因と考えられた双孔式回腸人工肛門脱出・嵌頓の1例
新井 洋紀松谷 毅松田 明久丸山 弘吉田 寛内田 英二
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2015 年 35 巻 3 号 p. 351-354

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抄録
62歳,男性。1年前に他院で下部直腸癌の診断で化学放射線治療後に経肛門腹式括約筋温存直腸切除,J型結腸囊肛門吻合,回腸双孔式人工肛門造設術を施行した。術後に結腸膀胱瘻を認めたため,回腸双孔式人工肛門を左下腹部に再造設した。今回,自作の人工肛門装具をおさえる器具をつけてテニスを行っていたところ,腹痛が出現し人工肛門からの腸管脱出に気づき当科受診となった。用手還納を試みたが,脱出した腸管は還納されず,時間経過とともに腸管の壊死所見が出現したため緊急手術を施行した。脱出腸管を含めた人工肛門を切離,摘出し,旧人工肛門部に回腸で単孔式人工肛門を造設した。切除標本から先進部に腫瘍は認めなかったが,自作器具によって人工肛門周囲の圧が局所的に高まり,双孔式人工肛門部の口側小腸が著明に脱出し緊急手術となった症例を経験したので報告する。
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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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