環境システム研究論文集
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東京とソウルのエネルギー消費による二酸化炭素排出の要因分析
ダカール ソバカル金子 慎治井村 秀文
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2002 年 30 巻 p. 295-303

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抄録
本研究は東京とソウルにおける二酸化炭素排出量について、1) 一人当たり二酸化炭素排出量、GRP当たり二酸化炭素排出量を東アジアの主要都市及び主要国と比較し、2) 総排出量と部門別排出量の要因分析を行った。分析結果から東京は一人当たり及びGRP当たりの双方において二酸化炭素排出がきわめて低い水準で推移していることが分かった。また、東京、ソウル共に高経済成長期 (それぞれ1970年から1990年、1990年から1998年) には所得増加が二酸化炭素増加の主要因であることが分かった。さらに、東京は低経済成長期である1990年から1998年においても二酸化炭素排出は増加を続け、著しく悪化したエネルギー効率が大きくこれに寄与した。同様に、東京、ソウルにおいて燃料質、自動車利用率、家計収入、労働生産性、スケール効果などを用い、部門別二酸化炭素排出量排出の要因分析を行った。
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© 社団法人 土木学会
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