環境システム研究論文集
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環境影響と費用を考慮した自動車動力源別の得失の比較評価
萬ケ谷 義久片谷 教孝
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2006 年 34 巻 p. 253-259

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抄録

本研究は, 乗用車における動力源別 (ガソリン車, ディーゼル車および代替燃料自動車) の得失を, 環境影響面と維持管理費用等の経済面の両面から, 金額べースで比較評価する手法を提案することを目的としている. 近年の自動車の大幅な普及に伴い, 地球温暖化等の環境影響や, 排ガス中の汚染物質による人体への影響が問題となっている, その対策を考える際, 温暖化に重みを置くとCO2の削減が, 人体リスクに重みを置くとNOx, SPM等の汚染物質の削減がそれぞれ優先課題となる. 動力源によってこれらの排出量が異なり, さらに車両価格や維持管理費用にも差があるため, どの動力源が有利であるかを客観的に判定することは容易ではない.そこで本研究では, 自動車の性能, コスト等, あらゆるデータの収集を行い, 環境影響については排出される温室効果ガスや汚染物質の金銭換算を行い, すべての事項を金額で表現することによって, 動力源別の比較評価を行う手法を提案する, また, 現時点で入手可能なデータをもとに試算を行った結果, 現時点ではハイブリッド車が優れた評価を得たが, 将来的にはCNG車が上回り, さらに燃料電池車もそれらを上回る可能性があることが推定された.

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© 社団法人 土木学会
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