2006 年 34 巻 p. 353-363
本研究では, 婦人雑誌『婦人之友』が「家庭生活の合理化」を基本理念に掲げ100余年にわたってライフスタイルを提案し続けていることに着目し, 誌面分析によってその変遷を把握した. この雑誌には, その提案を実施する読者組織も存在し, 近年は環境保全活動を活発に行っていることから, 各時代に読者組織がどのような実践を行い, 現在に至ったのかにも注目した. その結果, 記事の傾向が「家内」から「公共」へ移ってきていることと, むことへの意識と意味づけを変化させており, 時代ごとに雑誌の果たす役割も変遷していたことがわかった.