抄録
日本国内における青果物の生産から廃棄に至るまでの温室効果ガス (GHG)・酸性化物質 (AS) 排出量を, ライフサイクルインベントリ (LCI) 手法を用いて定量化し, 消費側からの対策を中心とした環境負荷削減ポテンシャルを評価した. 青果物の国内消費に伴う2003年のGHG排出量は約12.7百万t-CO2eqで, 生産段階が65%, 輸送段階が16%を占めていた. 露地栽培と比較してハウス栽培品の環境負荷が比較的高くなった. 栄養素量 (ビタミンC) を機能単位とし, 調理を考慮した環境効率評価を試みたところ, キャベツ・露地みかん・露地ピーマンの効率が高く, ゆで調理は成分ロスによりほとんどの品目で10-70%程度効率が低くなった. 地産地消シナリオにより最大4.8%のGHG排出が削減される. これはハウス栽培品消費の20%の旬へのシフトやモーダルシフト化率100%, 食品ロス40%削減シナリオとほぼ同等の削減効果である. 肥料施用量の20%低減によりGHG排出は3.1%, AS排出は16.8%削減され, 施設栽培の省エネルギー化では7.5%のGHG排出が削減可能になることがわかった.