抄録
志摩電鐵迫間驛の南方330mの段地麓切取りに就いて松下進學士が先に記述し (地球18巻, 36頁), 大炊御門經輝學士が其貝類化石を同定 (地球19巻, 305頁) した。14年初夏の頃化石實習の材料を得んがため學生諸氏を連行し同地を訪れたが, 切取りが古くなつたために貝類はあまり多くは採取し得なかつた。洪積統の貝化石は注意をひき, 可成に良く調べがついて來たが, 有孔蟲化石を檢出する仕事はまだ残つてゐる。我々は其手始に志摩木場の上記産地の材料に就いて簡略に報告する事にした。同定した種は次に示す80種である。標本の不完全にして不足であるものは確定できす屬名だけを定めた。