抄録
これまで多関節ロボットアーム先端に質点を想定し,その並進運動を基にした軌跡重視フォースフリー制御を提案していた.しかし,この手法は多関節ロボットに加わった力をX方向とY方向とに分解した後,その成分の大きい方向に柔軟性,小さい方向に軌跡追従性の役割をもたせていたため,力によっては予期せぬ高速度でロボットアームが動作する可能性があった.そこで,質点に加わった力に応じて速度の大きさを決定し,その方向は常に目標軌跡の接線方向に傾けることで,速度と軌跡の重視を実現することとした.本論文では,シミュレーションと実験によりその有効性を確認し,応用例に関しても議論を行った.