抄録
近年,既存のダイヤモンド砥石では対応できない新素材や高要求精度部品も増えている.特に,超精密加工用の極微粒砥石の場合は,砥粒の脱落や作用砥粒数の限界などの問題が指摘されている.そこで,著者らは,(1)導電性CVDダイヤモンド圧膜を用いたボンドレスのダイヤモンド砥石の開発や,(2)導電性ダイヤモンド砥粒を混入したメタルボンドダイヤモンド切刃砥石を提案し,これらの工具が優れた特性を有することを実証している.本研究では,集中度の高いPCD素材(砥石)中のバインダを放電除去する方法で,三次元骨格構造を有する新しいダイヤモンド砥石を製造することを試みた.