2022 年 4 巻 4 号 p. 82-88
本研究の目的は当院でCOVID-19に罹患した透析患者のADL向上に影響した要因の調査である.対象:当院の入院透析患者16名(79.8±9.7歳,男性10名,女性6名).方法:COVID-19寛解後の訓練頻度,訓練量,Alb値,m-FIM利得を収集した.統計解析は重回帰分析(危険率5%)でm-FIM利得を目的変数,訓練頻度,訓練量,Alb値の3項目を説明変数とした.結果:目的変数に対して,訓練頻度(β=0.55,P=0.01)とAlb値(β=0.41,P=0.04)の影響が強かった.結語:COVID-19寛解後の透析患者には栄養状態を評価しながら訓練頻度を高める事が重要である.