作業療法の実践と科学
Online ISSN : 2433-8451
Print ISSN : 2434-5806
4 巻, 4 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 織田 靖史
    2022 年 4 巻 4 号 p. 61-71
    発行日: 2022/11/30
    公開日: 2022/11/30
    ジャーナル オープンアクセス
    自殺は本邦の大きな社会問題の1つである.一時期は3万人を超えていた自殺者は,国や地方自治体による積極的な対策もあり2万人程まで減少したものの,若年層の自殺の微増やコロナ禍での女性自殺者の増加など依然として多くの課題が残る.自殺や自殺に発展する可能性の高い自傷では,医療者を含めたクライエントの周囲の人が持つ誤解や偏見,それに基づく対応などが問題となる.ゆえに,自殺・自傷行為に対する正しい知識や適切に状況に応じて対応するスキルは医療者にとって必須である.本稿では,作業療法士が自殺や自傷経験のあるクライエントに介入・支援する際に必要だと考えられる自殺や自傷の基礎知識と予防および介入について述べる.
  • 横断研究
    池田 友樹, 山田 恭平, 若月 雅人, 横地 宏季, 館 博明
    2022 年 4 巻 4 号 p. 72-81
    発行日: 2022/11/30
    公開日: 2022/11/30
    ジャーナル オープンアクセス
    本報告の目的は,下肢術後高齢入院患者の睡眠と活動の実態を,認知機能の程度と合わせて調査し,作業療法士の介入意義について検討する事である.加速度計を非利き手の手首に装着し,改訂版長谷川式簡易知能評価スケール21点以上を認知機能維持群,21点未満を認知機能低下群として,睡眠と活動の各変数の差を解析した.認知機能維持群には,日本語版不眠重症度質問表を使用し,主観的不眠についても評価した.認知機能維持群16名は,夜間睡眠時間が短く,8名が主観的不眠と判定された.認知機能低下群11名は,日中睡眠時間が長く,日中活動時間が短かった.これらの傾向に合わせた,睡眠と活動への介入の必要性が示唆された.
  • 大坂 隆介, 横濱 千世, 金子 翔拓
    2022 年 4 巻 4 号 p. 82-88
    発行日: 2022/11/30
    公開日: 2022/11/30
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は当院でCOVID-19に罹患した透析患者のADL向上に影響した要因の調査である.対象:当院の入院透析患者16名(79.8±9.7歳,男性10名,女性6名).方法:COVID-19寛解後の訓練頻度,訓練量,Alb値,m-FIM利得を収集した.統計解析は重回帰分析(危険率5%)でm-FIM利得を目的変数,訓練頻度,訓練量,Alb値の3項目を説明変数とした.結果:目的変数に対して,訓練頻度(β=0.55,P=0.01)とAlb値(β=0.41,P=0.04)の影響が強かった.結語:COVID-19寛解後の透析患者には栄養状態を評価しながら訓練頻度を高める事が重要である.
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