抄録
医療者は40 ~ 60% がバーンアウトの状態に苦悩を抱えていることが明らかになっており、メンタルヘルスに対する介入が求められている。医療者に対する心理的介入はさまざまあるが、Acceptance and Commitment Therapy(以下ACT)は、職場ストレスに対しても積極的に使用され、バーンアウトを防ぐ効果があるとされている。患者の揺れ動く思考や感情と接することで、医療者もさまざまな思考や感情が浮かび、それらが苦痛となることもあるが、それらを避ける、忘れるという作業には労力が伴う上に一時的にしか機能しない。したがって、思考や感情を回避する(体験の回避)のではなく、大切にしていきたいこと(価値)を明確にし、それに向けて行動を進めるという手法を持つACT による介入によって心理的柔軟性を身につけることで、持続可能な働き方が可能になると考えられる。この心理的柔軟性をセルフで身につけるための方法についても本項では紹介する。