理学療法 - 臨床・研究・教育
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研究と報告
脳卒中後片麻痺患者における移乗動作の動作相別時間の特性
―健常若年者・健常中高年者・片麻痺患者での3群比較―
万治 淳史網本 和諸持 修内田 亮太
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キーワード: 片麻痺, 移乗動作, 動作分析
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2013 年 20 巻 1 号 p. 15-19

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抄録
[目的]本研究の目的は脳卒中後片麻痺患者における移乗動作の特徴を時間的側面から健常若年者・健常中高年者との比較により明らかにすることとした。[方法]対象は健常若年者群8名,健常中高年者群8名,当院入院中の脳卒中後片麻痺患者群8名とした。実験は被験者に椅子からベッドへの移乗動作を行わせ,撮影した動画より動作を5相(前傾・起立・回転・着座・終了)に分け,各時間を算出した。分析は各相の所要時間について分散分析および多重比較を用い,比較分析を行った。有意水準は5%とした。[結果]相別の所要時間について回転・着座相において片麻痺群における所要時間が健常若年群・中高年群の両者に対し,有意に高値であった(p<0.05)。[結論]片麻痺患者における移乗動作の時間特性の検討を行い,健常若年者・中高年者に比べ,動作中の回転相~着座相での所要時間の延長が見られた。
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© 2013 社団法人 埼玉県理学療法士会
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