[目的]本研究の目的は,座位における最大側方移動時の体幹角度を評価し,級内相関係数(ICC)と最小可検変化量(MDC)により検者内信頼性を検討することである。[方法]対象は測定に影響を及ぼす可能性のある骨関節疾患の既往がない高齢者10名とした。課題は水平座面上で足部非接地・上肢非支持での安静座位と左右への体幹の最大側方移動動作とし,フレキシブルゴニオメータを用いて体幹の屈伸・側屈・回旋角度を計測した。1週間後に同一検者が再測定した。[結果]1人の検者で繰り返し測定したICC
1,1は,体幹の屈伸・側屈・回旋角度が0.874~0.950,MDCの95%信頼区間(MDC
95)は2.3~3.7°であった。[結論]以上から,体幹角度の測定値の信頼性が確認され,本研究で採用した課題ならびに分析方法を指標として臨床的応用が可能と思われた。
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