理学療法 - 臨床・研究・教育
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研究と報告
歩行中の方向転換動作における予期的姿勢制御に関わるステップ戦略の検討
中村 高仁菊本 東陽星 文彦
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2016 年 23 巻 1 号 p. 72-76

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抄録

【目的】歩行中の方向転換動作における予期的姿勢制御に関わるステップ戦略について分析すること。【方法】健常成人20名(男女各10名)を対象に,4-5 m程度の定常歩行後,フットスイッチを用いて光刺激から転換方向を規定し,その方向に左右90°方向転換する課題を行った。光刺激脚(支持脚)と転換方向の組み合わせで支持脚方向と遊脚方向に分類し,その際のステップ戦略と頭部・腰部反応時間を分析した。【結果】全ての対象者が支持脚方向でstep turnを,遊脚方向でspin turnを行った。いずれの方向も頭部と腰部の順序的な動きがみられ,男女ともに支持脚方向と比較して遊脚方向の頭部反応時間が速く出現した。【考察】本研究では転換方向によってステップ戦略が異なり,反応時間もその戦略に付随した。対象者が本研究課題における予期的姿勢制御機構として動作の効率性や連続性を維持した戦略を選択したためと考えられた。

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© 2016 社団法人 埼玉県理学療法士会
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