理学療法 - 臨床・研究・教育
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研究論文
当院における在宅脳卒中患者の生活実態と生活満足度・退院支援の関係
小野田 翔太武田 尊徳
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2018 年 25 巻 1 号 p. 62-67

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抄録
【目的】脳卒中患者の在宅復帰の際,理学療法士も退院支援に関わることが必要とされ,この退院支援内容は退院後の在宅脳卒中患者の生活の拡がりを左右すると考える。本研究の目的は当院退院後の在宅脳卒中患者の生活実態と生活満足度,退院支援における充足度の関係を明らかにすることである。【方法】対象は脳血管障害で当院へ入院し自宅退院され,収集したデータに不備のなかった74例とした。対象者へ退院6ヶ月後にアンケート調査を実施し,生活実態とLife space assessment(以下LSA)について回答して頂いた。また,退院時の基本情報・身体機能評価を後方視的に診療録より抽出した。分析は得られたデータの平均値,中央値,人数,割合を算出した。また,退院支援充足度とLSA,生活満足度,その他の調査項目の相関係数を算出した。【結果】LSAの平均は80.7点,生活満足度,退院支援充足度は概ね満足という結果であった。退院支援充足度は生活満足度,生活満足度は退院支援充足度,LSA,バランス機能,LSAは全ての項目と相関を認めた。【結論】退院支援を充実させていくことが生活満足度の充実,生活の拡がりへつながる可能性がある。
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© 2018 社団法人 埼玉県理学療法士会
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