関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第35回関東甲信越ブロック理学療法士学会
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P-059 高校3 年生が考える大学生活について
前田雄太菅沼一男金子千香佐野徳雄五味雅大齋藤孝義丸山仁司
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キーワード: 高校生, 大学生活, 医療系
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p. 243-

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抄録

【目的】近年,大学卒業や資格取得を目的として理学療法学科に入学する学生が存在する.このような学生は,理学療法士の仕事を十分に理解することなく入学することから,入学後に自らの適性や興味の学問の不一致から退学をすることが多い.また,医療系学科は必須科目が多くカリキュラムの自由度が少なく,1 年次から専門的な科目が多く学習面での負担が多いと考えられる.近年,理学療法学科の学生を対象に大学生活不安について調査した報告によると,入学前の大学生活のイメージと入学後のイメージが異なる学生に大学生活不安が高いと報告されている.本研究は,大学入学前の高校生が描く大学生活について調査することを目的とした.

【方法】対象は高校3 年生341 名(男性177 名,女性154 名)とし,集合調査法にて実施した.アンケートのカテゴリーは学習面,生活面,余暇活動,経済面に関する質問とし4 件法にて回答を得た.統計学的手法は,各設問にχ2 適合度検定を用いた.統計ソフトはSPSS Statistics21 を用い,有意水準は5%未満とした.本研究はヘルシンキ宣言に従い,研究参加に同意を得るため,調査の主旨と研究内容,研究への参加は任意であることを説明し,参加同意署名を得た.

【結果】,χ2 適合度検定の結果,「一人暮らししたい」の設問以外は有意な偏りを示した(p<0.01).多くの生徒が「そう思う」と回答した設問は,資格取得,就職に関する設問や大学生活(アルバイトなど)についてであった.

【考察】高校生が考える大学生活は, アルバイトや遊びの時間を自由に確保しながらも大学を卒業し,将来、安定した職業に就くために大学進学や資格取得を考えていると考えられた.医療系大学は,1 年時より必修科目が多く自由な時間が少ないため高校生の思い描く大学生活と異なることが考えられ大学不適応を起こす要因になることがあると考えた.

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© 2016 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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