関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会
セッションID: F-065
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フレッシュマン
リハマネにより社会参加につなぎ通所リハを修了した症例
菅野 友香
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抄録

【はじめに】本症例は左大腿骨頚部骨折を呈し、人工骨頭挿入術を施行され、リハによってADL自立したが、退院後生活において活動量が低下し、運動機会がほとんどない状態であった。通所リハを開始し、社会参加につなぐことができた例について報告する。尚、本人に症例発表の目的を説明し同意を得た。

【症例紹介】80代男性。受傷前生活は週1回買い物など外出を独歩でされていた。H30.6に食卓の椅子に座った状態で転倒し、左大腿骨頚部骨折を受傷され同日入院となる。11病日目に人工骨頭挿入術施行。68病日目にT字杖歩行自立、ADL自立にて自宅退院となる。運動・外出機会がほとんどない状態のため、118病日目に通所リハ開始となる。T字杖歩行自立、ADL自立、I ADL未実施、下肢筋力未実施、外出未実施であった。271病日目に通所リハ修了となる。

【介入と結果】通所リハを週1回利用され、下肢筋力強化、マシントレーニング、屋外歩行練習、バランス練習、自主トレーニング伝達・確認を行った。独歩自立、ADL 自立、I ADL掃除自立、下肢筋力が63kg、外出週1回バスを使用し買い物が行えるようになった。興味関心チェックシートによる調査において、意欲の向上が見て捉えることができた。担当者間での共有のもと居宅訪問にて、自宅から自主グループ活動開催場所までの経路確認、体験見学に同行し、社会参加支援の提案を行った。結果、年6回行われる手ぬぐい体操への申し込みをされ、運動機会の確保ができたため、通所リハの利用が修了となった。

【考察】今回、興味関心チェックシートを活用し、本人の意志をくみとり社会参加を促すことで運動機会の確保につながったと考える。また、リハマネの中でも、居宅訪問にて、経路確認・体験見学を実施することで、導入がスムーズにできたと考える。

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© 2019 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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