抄録
【目的】
本研究の目的は,授乳を行っている母親同士が行っているインフォーマルなピア・サポートの実態とその特徴を明らかにし,ピア・サポート支援の課題を検討することである。
【方法】
月齢1か月~12か月の乳児を持つ母親147名を対象とし,自記式質問紙により希望栄養法,2週間時や6か月時の栄養方法とその満足度,友人数,物理的・情緒的・情報的ピア・サポートの人数等を調査し,郵送法にて回収した。
【結果】
一般の母親同士のネットワーク規模は個人差があり,ピアから受けていると認識しているサポートは情緒的・情報的サポートが多く,物理的サポートは少なかった。第2子以上の母親,初回妊娠時に授乳場面を見学した経験がある母親は物理的・情緒的・情報的サポートを多く得ていた。妊娠出産後の友人がいる母親は情緒的・情報的サポートを多く得ていた。栄養方法とその満足度について,2週間では栄養方法に満足している母親は多くの物理的サポートを得ており,1~5か月までの栄養方法に満足していない母親は多くの情報的サポートを得ていた。6か月以降の混合栄養の母親は,母乳栄養の母親に比べ,多くの情報的サポートを得ていた。
【考察】
授乳を行っている母親間で行っているインフォーマルなピア・サポートの実態とその特徴が明らかとなった。専門家は母親同士の出会い場面の創設や母親が情報の取捨選択ができる素地を体得できるよう援助する必要がある。