抄録
本研究では,事故事例50件のRCAによる分析および252企業で行われている安全管理活動のKJ法による整理に基づいて,未然防止を全員参加で実現する方法についての仮説を設定した.また,仮説の妥当性を検討するために一定の様式に基づく16企業の調査を行った.その上で,これらの結果をもとにどのようにすれば従業員に活動に参加してもらい,より効果的な形で人の不適切な行動による事故の未然防止を推進できるかを検討した.結果として,事故の原因となっている人の不適切な行動を防ぐには関係する局所要因を改善するための活動を組織的に推進する必要があること,これらの組織的な活動を成功させる上では従業員の参加を促す活動を合わせて推進するのがよいこと,これらの活動の推進にも従業員の参加が影響を与えることなどが考察できた.