2024 年 28 巻 1 号 p. 13-20
本研究ではロングレールにおける軌道の座屈箇所の推定を目的として,過去にJR東日本管内で発生した座屈箇所の挙動分析,k-means++法を用いたクラスター分析による座屈箇所の推定を試みた.挙動分析では座屈箇所の高低変位のデータにおいて,ばらつきが確認され,道床状態の不良による道床横抵抗力の減少が通り変位の進行に影響を及ぼしている可能性が示唆された.クラスター分析においては,線路設備モニタリング装置により測定された軌道変位データを活用し,複数の分析項目をクラスタリングすることでデータ群の中で座屈の可能性が高い箇所を抽出する座屈箇所推定モデルを構築した.また,座屈箇所のデータを考慮した半教師あり学習とすることで,任意の線区においてモデルの適用を可能とし,管理における優先順位の策定に活用できる可能性を示した.