2025 年 29 巻 1 号 p. 101-108
東海道新幹線鋼橋の可動沓の一部は,支承の静的移動量が温度変化に伴う主桁の伸縮量に追従していない場合がある.このような変状を放置すると支承部に応力集中が生じ,端補剛材下端部の損傷が生じかねない.しかし,近接目視調査のみでは可動不良の支承部を抽出することが困難な場合もある.そこで,可動不良の支承部を抽出する調査として,下フランジのソールプレート前面の下フランジ応力,ソールプレートの移動量および部材温度に関して,3日間静的測定を行う方法を検討した.測定結果からソールプレートの温度追従性と応力状態を評価し,健全性を判定するものである.本稿では,可動不良が生じた2橋りょうを選定し,支承部据直し前後での実橋測定を行い調査方法の妥当性を検証した.