2026 年 30 巻 1 号 p. 38-44
軟弱層が広く分布する地盤上に車両基地を建設する場合,設計標準に基づく設計では地盤改良が必要となる.通常,路床範囲内の軟弱層が存在する深さまで地盤改良が必要であり,その深さによっては建設コストが莫大となる.本研究では,旅客の取扱いがなく,低速走行かつ列車本数も少ないことに着目し,建設コストを抑制可能な路床改良厚の設計方法を検討した.検討の結果,道床の沈下速度との相関が確認されている路盤表面の変位量に着目し,空車時の列車荷重で生じる砕石路盤の変位量が,乗車時の列車荷重で生じる砕石路盤の変位量と同等となるように路床改良厚を設計する方法を提案した.多層弾性解析を用いて路床改良厚を設計し,車両基地の建設箇所で試験施工を行った結果,設計時の路盤表面の変位量の範囲内となる路床剛性が得られることを確認した.