日本信頼性学会誌 信頼性
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基本論理機能ブロックの遅延時間特性評価(<特集>LSIのテスト・評価技術)
矢野 政顕
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2009 年 31 巻 7 号 p. 528-534

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抄録

集積回路はその出現当初,バイポーラトランジスタを使用したTTL回路,CML回路などが主流であったが,その後CMOS回路によるものが主流となってきた.これはCMOS回路が,TTL回路,CML回路に比べて消費電力が少ないこと,回路を構成する素子数が少ないこと,製造プロセスがバイポーラトランジスタに比較して簡単なことなどにより集積化に適しており,集積化の進展によって性能がバイポーラトランジスタによる回路を上回ってきたためである.CMOS回路の製造プロセスの世代交代は著しく,ほぼ3年ごとに更新されてきた.プロセスの世代交代に合わせてそのプロセスを用いて開発する集積回路の性能を正しく予測しなければならない.性能予測の基本は基本論理機能ブロックの性能であり,基本遅延時間,負荷特性を正確に把握しておくことが重要である.本稿では基本論理機能ブロックの基本遅延時間,負荷特性を評価する二つの方法について概説する.

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© 2009 日本信頼性学会
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