抄録
本研究の目的は,中学生が幼児とのふれ合い体験時に何を経験し,どのように感じていたのかを明らかにすることである。体験前の自尊感情が低い群のうち,二人の中学生を対象とした。一人は,ふれ合い体験後に自尊感情が向上し,もう一人は低下した生徒である。分析には,ふれ合い体験後に二人の生徒が書いたナラティブを用いた。その結果,自尊感情が低下した生徒は,ネガティブな記述がより多かった。この生徒は,幼児から傷つくことを言われたり,幼児から嫌なことをされたりといった経験をしていた。幼児は,ポジティブな行動もネガティブな行動も取るものである。その行動の意味を理解できるようなふれ合い体験前後の授業が必要とされる。