抄録
本研究の目的は,保育者の初期キャリアの課題に対する支援として,子ども理解の枠組みを活用した個別の実践支援を試み,その有効性を検証することである。保育経験年数5年以内の私立幼稚園教諭4名を対象に,認知カウンセリングを援用して,子ども理解を可視化する個別面接を行った。定量および定性分析により,子ども理解の視点は面接前より面接後で増加し,保育者自身の対象児に対する見方の偏りや特徴,関わり方への気づきが促され,それにより対象児や保育への動機が高められることが示された。以上の結果から,子ども理解を可視化する実践支援は,省察を促進し,保育実践の向上に一定の有効性があることが示唆された。