保育学研究
Online ISSN : 2424-1679
Print ISSN : 1340-9808
ISSN-L : 1340-9808
原著<論文>
保育士は「保育」という語をポジティブに用いているのか?
―保育士・介護福祉士・看護師が投稿したtweetsの感情価の比較検討―
中井(松尾) 和弥
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 60 巻 2 号 p. 7-17

詳細
抄録

近年,Social Networking Service(SNS)に関する研究が目覚ましく発展している。しかし,保育に関するSNSの研究は皆無であった。そこで本研究では,保育士が投稿した「保育」という語を含んだtweetsの感情価について検討した。スクレイピングを行うことで,計3,287,646件のtweetsを収集した。収集したtweetsのうち,本研究の目的とは関係のないものは削除したため,最終的に計68,544件のtweetsを分析に用いた。分析の結果,保育士によるtweetsには,介護福祉士および看護師のそれと比較して,ポジティブ感情語が有意に含まれやすかった。また,保育士によるtweetsには,看護師のそれと比較して,不安語も有意に含まれやすかった。本研究の結果より,保育士が自身の業務や職業に魅力ややりがいを感じる者がいる一方で,不満を抱いている者もいることが示唆された。

著者関連情報
© 2022 一般社団法人 日本保育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top