抄録
本研究の主題は戦後初期の国立大学における幼稚園教員養成カリキュラムを明らかにすることである。そのために「保育内容の研究」がどのように出発したのかを教員養成学部教官研究集会における議論に焦点をあてて検討した。その結果以下のことが明らかになった。研究集会では単位内訳の結論は出なかった。幼稚園教育の独自性や領域の特性を考慮して,養成課程において「総論」を必ず扱うことと,その内容が定まった。参加者たちの妥協点として6領域「各論」で扱うべき内容を検討することとし,その内容が定まった。研究集会の結論ではなく,当時必ずしも自明でもなかった領域毎に科目を開講するという方針が実際には研究集会によって強化された。