保育学研究
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原著<論文>
保育者の装いにはどのような機能があるか
―装う主体としての保育者の語り分析―
平野 麻衣子須藤 麻紀
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2023 年 61 巻 2 号 p. 149-160

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抄録

本研究の目的は,保育者の装いがもつ機能と機能間の関係を明らかにすることである。幼保連携型認定こども園3園に勤務する保育教諭,保育経験年数10年以上の者18名を対象に,半構造化面接法によるインタビュー調査及び実地調査を行った。修正版グラウンデット・セオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて分析し,自己と他者との間にある保育者の装いには,〈身体管理機能〉〈自己内心理機能〉〈自己概念形成機能〉〈明示的コミュニケーション機能〉〈暗黙的コミュニケーション機能〉の5機能があることを明らかにした。保育実践における装いの意義として,保育者の自己を形成し続ける意義と,意味や価値を含む保育環境となる意義を考察した。

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© 2023 一般社団法人 日本保育学会
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