抄録
本研究では,2018年以降に義務教育化されたスウェーデンの就学前クラス改革に焦点を当て,接続期教育の政策体系の変化とそれらが制度設計や実践へもたらす影響を「学校化」の観点から検討することを目的とする。研究方法は,文献調査と現地調査である。分析の結果,次の3点が明らかになった。①義務教育化改革後の就学前クラスにおいては,カリキュラム,評価,実践ともに「学校化」のプロセスが認められた。②就学前クラスの「学校化」プロセスは,接続期教育特有の曖昧さを明瞭化させたことによって進行した。③「学校化」プロセスは,あらゆる子どもへの保育・教育の機会均等を保障しようとする社会包摂的政策と,同時並行に生起していた。