抄録
本稿では,日本とスウェーデンの幼小連携に関する制度・政策的動向を整理しつつ,「連続性」概念の拡張を試みる。OECDは3つの連続性の概念として,発達の連続性,職の専門性・労働環境の連続性,教育方法・内容の連続性を提示している。日本の動向では主に教育方法・内容の連続性に焦点が当てられていた一方,スウェーデンの動向の分析から,3つの連続性に加え,第4の概念として「理念の連続性」を見出し,拡張することができた。「理念の連続性」は,民主主義の価値観や意見表明権や参加の権利といった子どもの権利に基づき,特別な配慮や支援の必要な子どもを含めたすべての子どもの視点を包摂することを志向する。