目的:本研究は,成人の座位時間を減らすことを主目的とした介入研究についてシステマティックレビューを行い,この分野の研究の最新動向を整理した。
方法:国内外における複数の文献データベースを用いて,座位時間改善を目的とした介入効果を検討した研究を“sitting”,“sedentary”,“television”,“screen time”および“intervention”のキーワードにて検索した。採択基準(成人を対象,アウトカムに座位行動を含むなど)を基に,該当論文採択の可否を判断し,各論文の概要 (介入研究デザイン,介入期間,対象者,アウトカム指標,介入内容,結果の概要) を抽出した。また,ランダム化比較試験では,研究方法の質 (内的妥当性) について評価した。
結果:検索論文の整理および精読の結果,18編が該当論文(前後デザイン5編,準実験デザイン6編,ランダム化比較試験7編)として選定された。ランダム化比較試験における方法の質評価得点にはばらつき(2-6点/7点)がみられた。職場や自宅場面における環境や組織介入,行動技法を応用した個人・集団プログラム,これらを組み合わせた包括的介入が主流であった。また,ほとんどの研究で客観的測定法によって座位時間を評価していた。研究デザインや介入内容を問わず,多くの研究で座位行動指標に有意な改善が報告されていた。
結論:座位時間の改善を主目的とした介入の有効性は,ある程度示されたが,方法論的問題点も明らかとなったため,更なる質の高い介入研究による成果の蓄積が望まれる。