運動疫学研究
Online ISSN : 2434-2017
Print ISSN : 1347-5827

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子供・青少年期の運動・スポーツ参加が及ぼす大学生の身体活動量および座位時間
田中 千晶
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論文ID: 2005

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抄録

目的:本研究は,子供・青少年期の運動・スポーツへの参加状況が大学生における客観的に評価した身体活動量および座位時間と関連するかどうか検討した。
方法:対象者は,男性36名,女性46名の大学生であった。幼児,小学生,中学生および高校生の各時期での運動・スポーツへの参加状況は質問紙により尋ねた。軽強度,中強度,高強度および中高強度の身体活動量と座位時間は,加速度計を用いて評価した。
結果:男性では,年齢,body mass index,および中高強度活動を調整後,高校生時期に運動・スポーツに参加していると,大学生での座位時間が有意に短かった(推定平均値891.9 vs. 731.5分/日,p=0.039)。女性では,年齢,body mass index,および座位時間を調整後,中学生時期(推定平均値62.8 vs. 83.5分/日,p=0.007;64.1 vs. 86.1分/日,p=0.007)および高校生時期(推定平均値68.6 vs. 83.3分/日,p=0.029;69.6 vs. 86.3分/日,p=0.019)に運動・スポーツに参加していると,大学生での中強度および中高強度が有意に長かった。一方,幼児および小学生時期とは,いずれの身体活動量や座位時間との関係が見られなかった。
結論:女性では中学生および高校生時期,男性では高校生時期の運動・スポーツの参加が,それぞれ,大学生での中強度および中高強度の身体活動量と座位時間に関連する事が示された。

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