環境経済・政策研究
Online ISSN : 2188-2495
Print ISSN : 1882-3742
ISSN-L : 1882-3742
学術研究論文
放射線リスクコミュニケーションの場における情報ギャップの分析
―誰がどのような情報を必要としているのか?―
井元 智子
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 7 巻 2 号 p. 14-23

詳細
抄録

東日本大震災により発生した大量の廃棄物を迅速に処理することが難しいとの判断により,他の自治体での廃棄物処理の枠組みが提案された.協力したいという意見の一方,受入れる災害廃棄物が放射能に汚染されているのではないか,放射能被害が出るのではないかとの意見も存在する.このような状況下で,最初に受入れを表明した東京都は住民説明会を開催した.本研究はこの住民説明会を対象とし,放射能リスクに対して人々がどのような情報を必要としているのかを明らかにした.解析の結果,人々の属性によって欲している情報に有意な差があることがわかった.また,説明される情報と参加者が欲している情報にギャップがあることも明らかになった.

著者関連情報
© 2014 環境経済・政策学会
前の記事 次の記事
feedback
Top