本研究では、小学校5年生の総合的な学習の時間を対象に、地域の「歴史・伝統」をテーマとしたまちづくり学習プログラムを立案・実施する。歴史に着目したまちづくり学習の実践と評価より、児童の地域への関心がどう変化するか、児童の主体的関与の意識がどれだけ高まるかを検証し、今後のまちづくり学習のあり方を提言する。現存する歴史資源から変遷を結び付けて地域を捉えることができた児童は、主体的関与の意識が向上したことと2居住者と非居住者に関係なく、日本橋地域への主体的関与の意識が上昇したことから「第二の故郷意識」が児童の中で芽生えたのではないかと考える。歴史ある地域の資源の変遷を学ぶことで、非居住者の地域への関心の喚起に有効であった。