都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
さいごに生き残る都市を考える
ローカルスケールにおける環境バランスの視点から
小田 佳代子陳 鶴谷口 守
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2015 年 13 巻 4 号 p. 174-179

詳細
抄録

持続可能性の重要性の高まりや、地方分権化の進展を背景として、今後地方自治体においてもその地域内での環境資源における自立が課題となることが予想される。域内の人間の生活とそれに必要となる環境資源のバランスが保たれた都市ほど、さいごに生き残る都市としての可能性を有していると思われる。本検討は、地方中心都市を対象に、その現況と個人の生活における環境負荷削減の潜在的な改善可能性について、エコロジカル・フットプリント(以下EF)指標を用いて定量的に示すことを試みた。その結果、ほとんどの都市では十分に環境バランスの達成ができていないことが明らかとなった。また、都市によっては環境負荷削減策の導入を通じて自立的な観点から生き残りの可能性が模索できるケースが散見されることも示された。

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top