2017 年 16 巻 2 号 p. 112-115
この研究は,深層学習(ディープラーニング)を用いた国内における犯罪発生予測の試みである.近年様々な公的データがオープンデータとして公開されている.これらを用いれば,大量のデータを必要とする深層学習を自由に試すことが可能である.犯罪被害の位置はランダムでなく空間的な集積を持っているため,回帰と分類という2種の問題として,自己相関から犯罪発生予測を試みた.その結果,回帰問題としては自由度調整済み決定係数が0.82に到達し,分類問題としては犯罪発生の確率を得ることができた.